インコネル（INCONEL）

インコネル（INCONEL）は、ニッケルを主成分とする高温強度と耐酸化性に優れた耐熱合金です。この合金はニッケルを基にクロム、鉄、および他の添加物を含むことで、特定の物理的、化学的特性を得ています。主に航空宇宙、化学工業、エネルギー産業で使用され、高温環境などに耐えることができます。

インコネル（INCONEL）の特徴は、高温下でも強度を維持する能力にあります。これは、合金の結晶構造が高温でのクリープ（材料の徐々に変形する現象）に抵抗することによるものです。また、インコネルは優れた耐食性を持ち、硫酸、塩酸、などの厳しい腐食環境下でも性能を保ちます。

さらに、この合金は焼き入れや加工硬化が可能で、特定のアプリケーションに合わせて硬度や強度を調整できます。

インコネル（INCONEL）は、航空機のタービンブレード、化学工業のプラント設備、発電用ガスタービン・蒸気タービンなどの高温下で使用される構造材に使用されます。など、過酷な環境での使用に適しています。その高温での性能と耐腐食性により、これらの分野で広く信頼されている材料です。

インコネル（インコネル600、インコネル601、インコネル718）

超耐熱合金の切削ではコーテッド超硬合金の切れ刃温度が900℃～1000℃を超えると工具寿命の大幅な低下をもたらすので、とくに切れ刃の切削温度に最も関係する切削速度の設定が超耐熱合金の切削では重要なポイントとなる。

インコネルの切削加工が困難な理由は、高温強度が大きいこと、加工硬化が生じやすいこと、工具材料との親和性が大きいこと、熱伝導率が悪いこと、があります。

インコネルは優れた耐腐食性を持ち、塩酸、硫酸、塩水などの攻撃的な環境下でも性能を保持します。これは、クロムとモリブデンの添加により強化されています。

インコネル（INCONEL）は、多くの酸や塩基に対する高い耐性を持っており、化学反応容器や薬品輸送管などの用途に理想的です。

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